遮熱材リフレクティックス

いきなりですが、クイズです。
以下のイラストをご覧下さい。
「気温36度の日中です。どこが涼しいでしょうか?」

答えは、明らかですね。男の子が立っている日陰です。
ただし、ご存知でしたか?
女の子のいる日なたも、
男の子のいる日陰も、同じ温度です。
つまり、暑さや寒さを感じるのは、温度だけが影響するわけではなりません。
この違いを作っているものが、輻射(ふくしゃ)熱と呼ばれるものです。

輻射熱とは、電磁波により生まれる熱です。
頭の中が、???、の方が多いのではないでしょうか。
下の図をご覧ください。


太陽からは、大量の電磁波が放射されています。皆さんご存知の、赤外線や紫外線、可視光線も電磁波の一種です。
ちなみに、どんな電磁波が太陽から放射されているかというと、

ガンマ線 - ごく微量
エックス線 - ごく微量
紫外線(~0.4μm) - 約7%
可視光線(0.4μm~0.7μm) - 約47%
赤外線(0.7μm~100μm) - 約46%
電波(100μm~) - ごく微量

(※ウィキペディアより)

そのうち赤外線(正確に言うと、赤外線の一種の遠赤外線)が、物体に当たると、物体を振動させ、熱を持たせます。
これがいわゆる、輻射(ふくしゃ)熱です。

最初の日陰の例で説明しますと、太陽から届いた電磁波(遠赤外線)が葉っぱに当たり、葉っぱは熱くなります。ただ、そこで電磁波がカットされますので、男の子に届く電磁波が少なくなり、「涼しく感じる」、というわけなのです。

別の角度で説明しますと、太陽が熱いから、「熱い」と感じるわけではないということです。太陽から電磁波が届いて、電磁波が人体に当たり皮膚の分子を振動させることで熱いと感じるわけなんです。
なんとなく分かって頂けましたでしょうか。

皆さんのご家庭でよく使う、電気コタツや電気ストーブ、トースターは、伝導や対流ではなくて、輻射により物体(人)を温めている製品ですね。
これが、電磁波による熱移動「輻射」なのです。

遮熱材の説明に移りますが、

遮熱材リフレクティックスは、この輻射熱をなんと99.9%反射します。

この遮熱材の基となっているものは、実は、約100年前から宇宙技術として使われてきた遮熱シートです。日射時150度、日陰時氷点下100度の電磁波が飛び交う宇宙空間では、電磁波を反射する遮熱シートが欠かせないものなのです。

この宇宙技術を、地球上で活用できないかと開発されたものが、遮熱材リフレクティックスなのです。

日本では、平成13年から販売が開始され、平成21年の段階で、工場や店舗・倉庫では40万㎡以上、住宅では1万5000棟以上に、リフレクティックスが使われています。